全学教育科目の履修方法

以下では、教養教育課程の授業科目の履修方法について説明します。

1 大学入門科目

 大学入門科目は、二つの授業科目に分かれています。一つは、新入生に必要とされる学習および生活上のガイダンスや、各学部の特性に応じた導入教育などを内容とする「大学入門科目Ⅰ」です。もう一つは、各学部の特性に応じて、論理的な理解、分析、思考及び表現等の能力またはデザイン力を養うことを内容とする「大学入門科目Ⅱ」です。大学入門科目は、教養教育科目ですが、各学部が、各学部の教育方針に沿って開講します。学科や課程によっては、「大学入門科目Ⅰ」を前学期と後学期を通じて開講する場合や、また「大学入門科目Ⅱ」を開講しない場合がありますので、注意してください。

2 共通基礎科目

 共通基礎科目は、「外国語科目」「健康・スポーツ科目」、「情報リテラシー科目に分かれますが、「外国語科目」は「英語」と、「ドイツ語」・「フランス語」・「中国語」・「朝鮮語」(これらを便宜的に「初修外国語」と呼びます。)、それに「日本語」からなります。「健康・スポーツ科目」は、「健康スポーツ科学」と「スポーツ実習」からなります。また「情報リテラシー科目」は「情報基礎概論」と「情報基礎演習」からなっています。

2-1 外国語科目

a)英語
 英語は、「英語を用いて、専門分野の知識を修得し、自己の考えを発信できる」力の修得を目標とし、1年次の前学期に「英語A」を、後学期に「英語B」を、2年次の前学期に「英語C」を、後学期に「英語D」を開講します。ただし医学部の学生は、1年次の前学期に「英語A」および「英語B」を、後学期に「英語C」および「英語D」を開講します。英語の授業では、それぞれの学部(一部は学科)ごとに、受講するクラスが指定されます。英語の授業は、指定されたクラスにおいて受講しなければなりません。まずは、自分が受講するクラスを確認しましょう。
 後に述べる「留学支援英語教育カリキュラム」の履修を認められた学生は、カリキュラムが指定する英語の授業科目を履修します。これらの授業科目の履修は、卒業に必要な授業科目である「英語A」、「英語B」、「英語C」、「英語D」を履修したものと見なします。どの授業科目の履修がどの授業科目の履修に対応するかは、下の表を見てください。

b)初修外国語
 初修外国語は、「初修外国語を用いて、簡単な会話ができ平易な文章を読み書きできる」力の修得を目標とします。初修外国語には、ドイツ語、フランス語、中国語、朝鮮語の科目が設けられていますが、それぞれの初修外国語科目は、1年次の前学期にⅠaを、後学期にⅠbを、2年次の前学期にⅡaを、後学期にⅡbを開講します。例えば「ドイツ語Ⅰa」(1年次前学期)、「ドイツ語Ⅰb」(1年次後学期)、「ドイツ語Ⅱa」(2年次前学期)、「ドイツ語Ⅱb」(2年次後学期)といった具合です。これらの科目は、学部(一部は学科)ごとに同じ曜日・校時に開講されます。各授業科目とも、受講できるクラスが指定されますので、指定されたクラスで受講して下さい。

c)日本語
 日本語は、外国人留学生を対象とし、「日本語を用いて、専門分野の知識を修得し、自己の考えを発信できる」力の修得を目標とします。日本語は「日本語Ⅰ」と「日本語Ⅱ」からなります。「日本語Ⅰ」は前学期に、「日本語Ⅱ」は後学期に開講されますが、それぞれの科目とも、1週に2回の授業を行う2単位科目ですので、週に2つある授業科目の開講曜日と校時を確認してください。また「日本語Ⅰ」および「日本語Ⅱ」とも、各学期の最初におこなうプレースメントテストによって、日本語の能力に応じたクラスを編成します。

d)外国語科目を履修する際のその他の注意事項

1 外国人留学生の外国語科目履修についての特例
 外国人留学生は、母語以外の外国語科目(英語、ドイツ語、フランス語、中国語、朝鮮語、日本語)のうちから、2科目または1科目を選択して履修することができます。つまり、1科目を修得する必要がある場合には、英語に代えて英語以外の外国語を4単位あるいは2単位(たとえば「日本語Ⅰ」と「日本語Ⅱ」を4単位あるいは2単位)修得することができます。また2科目を修得する必要がある場合には、英語に代えて英語以外の外国語科目を4単位(あるいは2単位)修得し、さらにそれら以外の外国語科目から4単位(あるいは2単位)を修得することができます。

2 初修外国語科目が卒業に必要な単位数に指定されていない学科・課程の学生の履修
 英語以外の外国語科目が必修ではない学科・課程でも、希望により履修できることがあります。ただし、この授業科目の単位は、卒業に必要な単位数には含まれません。

3 海外語学研修プログラムによる履修
 全学教育機構には、海外語学研修プログラムがあります。海外語学研修プログラムを修了すると、全学教育機構の外国語科目の単位としての認定を受けることができます。ただし英語について認定を受けることができる授業科目は「英語B」と「英語C」です。対象となる研修プログラムは、実施計画が出来た段階で、掲示によりお知らせします。

4 各種外国語能力・技能検定試験の単位認定
 各種の語学能力・技能検定試験を受験し一定の成績をおさめれば、その成績結果を、外国語科目の単位として認定することがあります。認定する外国語能力・技能検定試験、および、それぞれの検定試験成績の認定基準、認定科目、認定単位数、及び評価については、下の表を見てください。これらの検定試験で認定基準となる成績を取得し、認定を希望する場合には、原則として、学期始めの指定された期間内に、申請書および合格を証明する書類を、教養教育教務に提出して下さい。
 ただし、次の点に注意しておいてください。

(a)認定される科目ですでに修得した単位がある場合には、卒業に必要な単位数に不足している単位数までが認定されます。(たとえばドイツ語で、すでに2単位を修得している場合には、独検で3級を取得し4単位の認定を申請しても、認定されるのは2単位までです。)

(b)英語について、複数の能力・技能検定試験で同一レベルの成績を取得している場合には、1種類の成績だけが認定の対象となります。

単位認定の対象となる外国語能力・技能検定試験

認定基準、認定科目、認定単位数、及び評価

英語

初修外国語

2-2 健康・スポーツ科目

 健康・スポーツ科目は、「健康な生活に関する知識の修得」を目標とする「健康スポーツ科学」と「市民性の涵養の前提となる自己の健康やメンタルヘルスの保証」を目標とする「スポーツ実習」とによって構成されます。「健康スポーツ科学」は講義科目(2単位)、「スポーツ実習」は実習科目(1単位)です。「スポーツ実習」は、「スポーツ実習Ⅰ」と「スポーツ実習Ⅱ」とに分かれます。これらの授業科目は1年次に開講されます。また、学部・学科・課程にごとに受講するクラスが指定されますので、指定されたクラスにおいて受講してください。
 各クラスは、「スポーツ実習Ⅰ」を履修するグループと「スポーツ実習Ⅱ」を履修するグループとに分かれて履修します。グループ分けは、前学期の最初の授業において行います。

2-3 情報リテラシー科目

 情報リテラシー科目は、「情報を収集し、その適性を判断し、適切に活用・管理する」力の修得を目標とする「情報基礎概論」と、「情報及び情報を処理する技術」の修得を目標とする「情報基礎演習」とによって構成されます。「情報基礎概論」は講義科目(2単位)、「情報基礎演習」は演習科目(1単位)です。「情報基礎演習」は、「情報基礎演習Ⅰ」と「情報基礎演習Ⅱ」とに分かれます。「情報基礎概論」、「情報基礎演習Ⅰ」及び「情報基礎演習Ⅱ」は、各学部・学科・課程が必要に応じて開講しますので、所属する学科・課程が履修を要するかどうかを「履修細則」などで確認してください。

3 基本教養科目

3-1 基本教養科目の教育目標・目的・内容

基本教養科目は、「世界を認識するための幅広い知識」や「健全な社会や健康的な生活に関する知識」を修得し、高い市民性を培わせることを教育目標とします。基本教養科目は、原則として1年次および2年次に履修します。各学部の「履修の手引き」などに記載されている「履修細則」や、各学部・学科・課程が定める卒業に必要な単位数と履修方法に従って、「自然科学と技術の分野」、「文化の分野」及び「現代社会の分野」から選択して履修してください。

3-2 授業科目の選択

 授業科目は、「開講一覧」と時間割を確認して、選択してください。各分野の「区分」は、授業科目を便宜的に整理したものですので、どの区分から選択しても構いません。ただし、授業科目の内容によっては、受講できない学科や課程、または学年が指定されている授業科目がありますので、選択する際には、シラバスをよく読んで、確認してください。また、後に述べる「留学支援英語教育カリキュラム」、「全学共通の教育プログラム」の履修を認められた学生は、それぞれのカリキュラム、プログラムが指定する授業科目を優先して選択し、その上で、卒業に必要な基本教養科目の単位数を満たすために必要な授業科目を選択してください。履修する順序は、どの授業科目が先でも構いません。

3-3 授業科目の履修登録と抽選

 履修を希望する基本教養科目の授業科目は、学期ごとに指定された期間内に履修登録をしなければなりませんが、各授業科目の履修希望者が150人を超えた場合や、使用する教室の収容可能な人数を超えた場合、また授業を効果的に行うために必要な人数の制限を超えた場合には、抽選を行って履修者を決定します。抽選に漏れた場合には、人数に余裕のある別の授業科目への履修登録を行うことができますので、履修者決定についての掲示に注意しておいてください。

3-4 総合科目

 基本教養科目には、総合科目として「合宿共同授業」、「国際交流実習」および「キャリアデザイン」を設けています。

a)合宿共同授業
 合宿共同授業は、九州・沖縄の国立大学の学生が参加する九州地区国立大学間合宿共同授業として開講されます。授業は、事前学習と学外における合宿学習とによって行われます。合宿では、九州・沖縄の国立大学の学生と教員とが一堂に集まり、寝食を共にしながら交流を深め、一定のテーマについて多面的に講義や討論を行います。この授業の履修は本学の基本教養科目の履修として認定されますが、どの分野の履修として認められるかは、授業の内容によってその都度決定されます。授業計画がまとまり次第、履修希望者を募りますので、掲示に注意しておいてください。

b)国際交流実習
 国際交流実習は、大学が定めた海外での様々な学習活動プログラムに基づいて行われる授業です。この授業科目の履修もまた本学の基本教養科目の履修として認定されますが、どの分野の履修として認められるかは、授業の内容によってその都度決定されます。授業計画がまとまり次第、履修希望者を募りますので、掲示に注意しておいてください。

c)キャリアデザイン
 キャリアデザインは、自らの興味や適性を明瞭に把握し、社会で実際に働く人々の体験などを聞くことによって、社会に出てから積み重ねてゆく仕事の将来設計を行う科目です。この授業科目も、基本教養科目のどの分野の履修として認められるかは、授業の内容によってその都度決定されます。授業計画がまとまり次第、履修希望者を募りますので、掲示に注意しておいてください。

3-5 その他の注意事項

a)外国人留学生向けの授業科目:「日本事情」
 外国人留学生は、基本教養科目として「日本事情」を履修することができます。「日本事情」は、「日本事情(自然科学と技術)」、「日本事情(文化)」、「日本事情(現代社会)」からなりますが、「日本事情(自然科学と技術)」は自然科学と技術の分野の、「日本事情(文化)」は文化の分野の、「日本事情(現代社会)」は現代社会の分野の授業科目です。ただし、学部・学科・課程によっては、これらの授業科目のうちで、卒業に必要な単位数に含めることができるものを限定している場合がありますので、履修する際にはこの点を、各学部の「履修細則」で確認してください。

b)他大学との単位互換制度
 本学は、西九州大学や放送大学と単位互換協定を締結しているほか、佐賀県内の6大学・短大で構成する大学コンソーシアム佐賀に参加しており、これらの大学で履修した授業科目の単位を本学の卒業要件単位数として認定する制度をつくっています。詳細については、下記を参照してください。

学生センターウェブサイト「単位互換
大学コンソーシアム佐賀ウェブサイト

4 インターフェース科目

 インターフェース科目は、「現代社会が抱える諸問題に目を向けて課題を発見し解決に取り組む姿勢を養い、社会に対応するための知識・技術・技能や社会を生きるための力を身に付けることにより、学士課程教育で得た知識・技能を社会において十分に活かし、将来にわたり個人と社会との持続的発展を支える力を培う」ことを目標としています。すなわち、インターフェース科目は、専門の知識・技術・技能を身につけた皆さんが、そうした知識・技術・技能を社会に活かすための能力、社会に出て生きてゆくために必要な力を培うための科目です。

4-1 インターフェース科目の構成

 インターフェース科目は、関連する4つの授業科目からなる複数の「インターフェースプログラム」と、プログラムの担当教員が必要に応じて開講する「インターフェース演習科目」とからなります。プログラムの授業科目は、インターフェースプログラム名にⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの番号が付されています。インターフェースプログラムの授業科目は、講義だけでなく、学生自らが主体的に参加する演習、調査、報告あるいは対話などを組み合わせ、「アクティヴ・ラーニング」を志向します。

4-2 インターフェースプログラムの履修方法

 インターフェースプログラムは、複数のプログラムから1つのプログラムを選択して登録します。登録したインターフェースプログラムでは、授業科目のⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳを、順次履修します。インターフェース科目の履修は、原則として、2年次以上です。ただし、留学支援英語教育カリキュラムや全学共通の教育プログラムの履修を認められた学生は、予め定められたプログラムを、定められた方法によって履修します。インターフェースプログラムでは、4つの授業科目(8単位)をすべて修得しなければなりません。

4-3 インターフェースプログラムの登録

 インターフェースプログラムの登録を、履修登録とは区別して「プログラム登録」と呼びます。プログラム登録は、原則として、1年次の後学期の終わりまでに、教養教育教務で行わなければなりません。各インターフェースプログラムの内容、履修の申し込み期間、履修者決定方法等については掲示を出しますので、注意しておいてください。プログラム登録していないインターフェースプログラムの授業科目を履修することはできません。また、インターフェースプログラムの授業科目の履修には、プログラム登録とは別に、履修登録が必要です。3年次に転入学、編入学、再入学した学生は、3年次の前学期にプログラム登録を行うことができます。

4-4 インターフェース演習科目

「インターフェース演習」の授業科目は、インターフェースプログラムの教育内容をさらに深めるために、必要に応じて、インターフェースプログラムの担当教員が開講します。インターフェース演習の授業科目を開講する際には、掲示によって履修希望者を募ります。また、インターフェース演習の授業科目で修得した単位を、インターフェースプログラムの授業科目の単位として認めることがあります。詳しくは、プログラム担当の先生に相談してください。

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